令和7年第4回定例会 一般質問:学校給食での牛乳提供(質問と教育委員会答弁)【新宿区議】
令和7年第4回定例会では、学校給食での牛乳提供について質問しました。日本人には乳糖不耐症など体質的に牛乳が合わない人が多いとされる一方、新宿区の給食ではほぼ毎日、和食の献立の日にも牛乳が付いています。子どもの健康、食品ロス、和食を基盤とした食育の観点から、提供の在り方の見直しを提案しました。
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質問1 牛乳の提供実態と栄養学的根拠について
新宿区の学校給食では、献立にかかわらず牛乳が提供されています。飲み残しや廃棄の実態、体質的に飲めない児童・生徒の把握状況、そして「牛乳でなければならないのか」という栄養学的な根拠を伺いました。
- 区立小・中学校の給食で、年間何日程度牛乳を提供しているのか。米飯と和食中心の献立の日でも一律に牛乳をセットで提供しているのか。
- 牛乳の飲み残し・廃棄量をどのように把握しているのか。
- 医師の診断等を必要とする現行の手続の下で、どの程度が「牛乳停止」となっているのか。
- 牛乳の継続的な提供が子どもの健康に持つメリットとリスクをどう評価しているか。乳糖不耐症や牛乳脂肪の取り過ぎについての見解は。
- 牛乳を前提としない形でカルシウム等の必要量を満たす献立の可能性を、栄養士など専門家と検討したことはあるか。
教育委員会答弁
①学校給食実施基準では、1日に必要なカルシウム摂取量の約50%を給食で確保することとされ、カルシウム摂取に効果的な牛乳の提供を想定。献立にかかわらず原則として牛乳を提供している。飲み残しや廃棄量は把握していないが、当日欠席の児童・生徒分が余剰になると認識。
②健康上の理由で牛乳を飲めない児童・生徒数は把握していないが、牛乳・乳製品のアレルギーのある児童・生徒は令和7年5月1日現在115名で、全体の0.89%。牛乳を飲むと不調になる児童・生徒には、保護者からの申出を受けて各校で提供を停止している。
③栄養士が様々な食材と比較検討した上で牛乳を献立に採用している。学校給食実施基準には「カルシウム摂取に効果的である牛乳等についての使用に配慮すること」とあり、牛乳脂肪の取り過ぎについての記載はない。
質問2 牛乳の選択制・提供日数の見直しと和食を基盤とした食育について
多摩市では診断書がなくても牛乳を停止できるようになり、志布志市や泉大津市でも提供の見直しが始まっています。新宿区でも選択制や提供日数の見直しを検討できないか、また和食献立の日にまで一律に牛乳を付けることが、和食を大切にする食育と整合するのかを伺いました。
- 牛乳を「必ず付くもの」から「選べるもの」に。提供の有無を保護者や児童が年度ごと、学期ごとに選択できる仕組みへの見解は。
- 和食中心の献立の日など、牛乳との相性がよくない日は、提供数そのものを減らすことを検討してはどうか。
- 選択制や提供日数の見直しについて、児童・生徒、保護者、学校関係者へのアンケート等で意向を把握する考えは。
- 和食を基盤とした栄養バランスのよい給食を工夫しつつ、牛乳への依存度を徐々に下げ、多様な子どもの体質や価値観に配慮した給食の在り方を検討する考えは。
教育委員会答弁
①牛乳は他の食材に比べてカルシウムの含有量と吸収率に優れているため、和食中心の献立でも引き続き牛乳を提供し、栄養バランスの取れた給食としていく必要がある。
②保護者の申出に基づく提供停止の対応を取っているため、選択制や提供日数に関するアンケート等を実施する考えはない。
③和食の献立も含めて栄養バランスの取れた給食を提供するため牛乳の提供は欠かせないが、今後も季節の献立の作成など各校で工夫を凝らし、和食に親しむ機会を設けていく。児童・生徒が多様な食文化等の理解を深められる給食提供を行っていく。
質問を終えて ── 戦後80年、牛乳提供を見直してもいい時期
そもそも学校給食での牛乳提供は、大東亜戦争終了後の脱脂粉乳から始まりました。当時は国民の栄養状況も悪く、栄養価が高く保存性のよい脱脂粉乳が重宝されたと聞いております。戦後の食糧難のときに始まった牛乳提供なんですけれども、80年もたちましたし、今では食材の選択肢も増えましたので、見直してもいい時期だなと思っております。引き続き研究をお願いしたいと要望し、質問を終わります。
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